「バンジョーとバンジョーボルトの組合せについて」
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
ブレーキホースを手に入れたとき、多くの場合、専用のバンジョーボルトがセットになっています。
この付属品を使えば、基本的には問題なく装着可能です。
でも、こだわりのある人は、チタンやステンレス製の他社製ボルトにカスタムすることもあるでしょう。
その際に押さえておきたい、重要なポイントをお伝えします。
穴位置不良とかかり代不足
まずはシングルボルトから。
上図からフルードの流れをイメージしてください。
では次。
組んだ状態の断面図です👇
右は、それぞれの通路(穴位置)がほぼ揃っています。
対して左は、通路がズレてます。
アールズとグッドリッジでバンジョーの厚みが違うわけです。
ちなみに、グッドリッジが 8.18mm、アールズが 10.1mm
なお、左側(アールズ)のこのズレ、この程度であればフルード漏れはありません。
油圧を発生させることも出来ます。
ただし、使用は不可!
ボルトのかかり代が少な過ぎるから。
では、続いてダブル仕様
余談ですが、グッドリッジのバンジョーボルトは、バンジョーへ流れる穴の位置が90°傾いてるのが特徴。
こちらも断面図を用意しました👇
まず、右のグッドリッジ&グッドリッジ。
通路が揃っており、かかり代も十分です。
次に左のアールズ&グッドリッジ。
完全にズレてます💦
でも、通路はふさがってないのでフルードは流れます。
真ん中のワッシャーから漏れてきそうに見えます。
でもこれ、実験したことがあるのですが、漏れはありませんでした。
とはいえ、漏れのリスクはかなり高い。
なにより、かかり代が少な過ぎ。
よって、この組み合わせもNG。
かかり代が多すぎでもダメ
かかりが極端にシビアな場合があります。
それは、ブレンボを使用する場合です。
ブレンボはネジ穴が極端に浅いんです。
実測で10.2mmほど。
M10で、たったこれだけの深さしかないわけです。
ネジピッチが1.0なのは、ネジ山のかかり量を少しでも稼ぐためなんです。
なのでボルトのかかりは、底づきしないギリギリまで攻めたいところ。
写真はアールズとグッドリッジのピッチ1.0のバンジョーボルト。
どちらもブレンボに合わせたギリギリのサイズで作られてます。
アールズのボルトにグッドリッジの薄いバンジョーを使うと底づきします。
グッドリッジのボルトにアールズ厚いバンジョーを使うとかかり不足。
というわけで、バンジョーボルトはバンジョーに合ったものを使いましょう
オススメの材質
材質はステンレスかチタンがオススメ。
理由は強いから。
ただし!
折れなくするためだけではありません。
ワッシャーを潰すためでもあります。
オイルドレンのワッシャーと同様に、潰して密着させて漏れなくするわけです。
だから、バンジョーボルトはワッシャーより強くて硬いことが必須。
逆にドレンワッシャーは、純アルミや銅など柔らかい物が使われます。
ちなみに、ここ20年ほどファクトリーチームでアルミのバンジョーボルトを使っているところは見たことがありません。
ファクトリチームの使用例
最後に、ファクトリーチームの使用例を見て終わりにします。
ヤマハファクトリー YZF-R1👇
アルミバンジョーにチタンボルト
レプソルホンダ RC213V👇
純正のスチールバンジョーにチタンボルト
モンスターエナジーヤマハ YZR-M1👇
アルミバンジョーにチタンボルト
チームHRC CBR1000RR-R👇
純正のスチールバンジョーにチタンボルト
スズキエクスター GSX-RR👇
銅ワッシャーが使われています。
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今回はここまでになります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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