こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
バイクってどんどん進化してるのに、いまだに振動があります。それもそのはず。パワーは上がって車重は軽くなるわけです。本来ならもっと振動があっていいはずなんです。
はい! というわけで今回は振動とその対策についてのお話です。
後半には振動によっておこる共振についても紹介します(‘ω’)ノ
振動対策はオモリが一番
シングルやビッグツインを除き、 多くのバイクで振動を感じるのは、やはりハンドル。レースにおいてもハンドルの振動対策は必須です。そして多くのチームがバーエンドのオモリによって 対策をしています。
HRC・CBR1000RR
見た感じアルミではありません。 質感からしてステンレスではないでしょうか。
チームグリーン・ZX-10RR
一見、プラスチックのバーエンドに見えますが、 中にはタングテンのオモリが入っています。タングステンの比重は19.3と、全元素のなかでもトップクラス。
ちなみに鉄の比重は7.9なので、鉄の2.44倍の重量になります。
ヨシムラ・GSX-R1000
質感からして鉄であることは間違いないです。ヨシムラさんが用意したものでしょうか。それともスズキ純正品でしょうか。
エクスタースズキ・GSX-RR
これもおそらくスズキ純正ではないでしょうか。材質も鉄なので小さいながらも重量があります。
ちなみにアルミの比重は2.7、鉄100gと同じ質量のアルミは、34gとなります。
レプソルホンダ・RC-213V
CBRと同じステンレスではないでしょうか? 他と比べて小さいのは、それだけ振動が少ないのか、もしくはハンドルバー内に何か対策があるのかも?
どちらにしろアルミや樹脂でないということは、 重量による振動対策をしてるわけです。
オマケ、ペドロサのステップバー
ペドロサ (元ホンダのGPライダー) に限っては、 ステップバーにもオモリを使ってます。先のハンドルバーと同じ材質ですね。
バーエンド交換の注意
純正以外のバーエンドの多くがアルミ製です。カッコいいからといって交換すると振動が発生することも。振動が起きないなら、カッコ良くなったうえ 軽量化もできてバンバンザイなんですが・・・。
もし振動が発生した場合、対策が必要になります。個人的には防振ラバーよりインナーウエイトがオススメです。
レバーガードを選ぶときの注意
レバーガードを装着するときも同じです。見た目だけで選ぶと振動問題が起こる可能性があります。
ボクの知る限りでは、アチャルビス、ZETA(フライト)、ヨシムラなどが ウエイトを持っていました。 ZETAに限っては左のバーエンドもセットのようです。重量バランスを考慮したものでしょう。
振動によってリモートダイヤルが回る?
時として振動により思いもよらぬ現象が起こることがあります。その1つが共振です。
以前、走行中にリモートダイヤルが勝手に回り、 レバーの開度が変わるというトラブルがありました。これ、原因はエンジン周波数との共振でした。
エンジンが作動すると作用反作用の法則により周波数が発生します。エンジンがある一定の回転数のときに発生する周波数と対象物の 固有振動周波数が合致する現象が共振です。
共振動画
この動画を見てもらえれば共振がよくわかります ⇩
緩めたボルトが、はじめは小刻みな振動を繰り返します。
3800rpmで回りはじめ、4000rpmで急回転、4200rpmからまた振動に変わります。
住宅地での撮影のため、これ以上は近所迷惑で出来ませんでした (-_-;)
でも、本来はこれで終了ではないんです。更に回転数を上げると、こんどは逆回転します。
これマジで面白い! 皆さんも一度試してみてください。長いボルトの方が、よくわかりますよ。
ちなみに、このボルトは4000rpm前後で回転したので 周波数にすると66.6Hzで共振したことになります。
以下のURLサイトで回転数を周波数に変換できます。 https://www.convertworld.com/ja/frequency/revolutions-per-minute.html
このサイト、どんな人が使うんだろう?
共振対策
リモートダイヤルが回るトラブルが起きたのはYZF-R6でした。エンジンがダイレクトマウントなので、振動も伝わり易かったのでしょう。また、16,500rpmの高回転エンジンなので、共振の確率も高いです。
この問題に対し、2つの対策を用意しました。1つは、抵抗を増やし回しにくいものにしました。もう1つは、ダイヤルを若干大きくし、ステンレスでつくりました。
どちらが成功したと思いますか?
そう、 ステンレスで重くしたダイヤルです。
正解いただけましたか?
他にも方法はあるのかもしれません。
でも振動を防ぐのはオモリが最も簡単で非常に効率が良いです。
・ ・ ・ はい、今回の記事はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございます
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