買えるファクトリーパーツ第6弾:ブレーキタンク
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
今回はファクトリーチームのブレーキタンクの紹介です。
先に言っちゃうとスプリントではブレンボ、耐久ではNISSINの純正品を使っています。
bremboタンク
bremboは上の5種類。スモーク仕様もありますが、レースでは使われていません。
なお、brembo社にはタンクステーがありません。各チームが車両にあったステーを用意しています。
NISSINタンク
NISSINのブレーキタンクと言ったら上図のものになります。多くのチームが突起部を削って使っています。
各メーカーの品番は以下の通り
・スズキ:59740-47H00
・ヤマハ:5SL-5894-20
・カワサキ:43078-1099
・デイトナ:36205、77869、90983
おススメはスズキ製。
カワサキ、ヤマハはタンクのみの番号なので、別途キャップやダイヤフラム等が必要になります。
スズキは上記の番号ですべて揃うので、注文が楽です。
デイトナはホース付きになります。
GPマシンのタンク
Moto GP では「bremboマスターにbremboタンク」が定番ですが、中にはNISSINタンクを使うチームもあります。
ホンダ・RC213V
ブレーキにはbremboのS30を加工して使っています。クラッチにはNISSINの29732を使っています。(65994共通)
ちなみにこの画像はかなり前のものです。
現在のRC213Vはワイヤー式のクラッチです。
ヤマハ・YZR-M1
ブレーキタンクはよく見ると差込口が斜めになっています。これは、YZF-R1と同じタンクです。品番は2CR-25894-00。
ステーはかなり無骨ですね。
クラッチは、NISSINの29732。
クラッチのステーは切削でスタイリッシュです。
スズキ・GSX-RR
ブレーキはbrembo S30をとてもきれいに加工しています。
クラッチはS15B。
KTM・RC16
ブレーキはS30
クラッチはS15B
DUCATI・デスモセディチ
ブレーキはS35
クラッチがS15B
リヤのサムブレーキにはS15A
余談ですが、DUCATIはクラッチとリヤで別々にタンクを用意してます。対してヤマハはクラッチとリヤでタンクを共有してます。オモシロイですね~。
SBKマシンのタンク
SBKではbremboタンクとNISSINタンクが半々ぐらいですね。
HRC・CBR1000RR-R
ブレーキタンクはbrembo S30を加工しています。
PATA YAMAHA・YZF-R1
ブレーキタンクは不明。
左のリヤブレーキにはS15A。
ステーは左右ともハンドルのクランプに共締めしてます。
KRT:ZX-10RR
ブレーキタンクは43078-1099 (カワサキ純正)
左のサムブレーキ用は不明。
ステーは左右ともトップブッジに固定してます。後ほど出てくる、チームグリーンと同じ仕様です。
Aruba.It・Panigale V4
ブレーキはS50
クラッチ、リヤともにS15A
タンクの配置はデスモセディチと同じです。
ステーの取り付けはハンドルです。
BMW Motorrad・S1000RR
ブレーキは、NISSIN 77869。
クラッチは、NISSIN 29732。
クラッチのステーがタイラップってスゴイですね。
耐久マシンのタンク(8耐)
8耐ではbremboのタンクは容量不足です。
多くのチームがNISSINタンクを使います。
ヨシムラ・GSXR1000
ブレーキタンクは、NISSIN製。
59740-47H00 (スズキ純正)
ゴムのステーはスズキのレース専用部品です。
なお、このゴムステーのレプリカをモトロックマンで用意しております。
ヤマハファクトリー・YZF-R1
bremboのタンクカバーをつけていますが、タンクはNISSIN製。
ヨシムラと同じ仕様です。
5SL-25894-20(ヤマハ品番)。
チームグリーン・ZX10RR
ブレーキタンクはヨシムラ、ヤマハファクトリーと共通のNISSIN製
43078-1099(カワサキ品番)
リヤのサムブレーキ用タンクは NISSIN 29732。
耐久マシンのタンク(24耐)
ルマン、ボルドールの24耐となるとNISSINタンクでも容量不足。 なので、さらに大きいタンクを使います。
NISSIN製がかわいく見えるほど大きい。
実はこのタンク、HRC製なんです。
ちなみにHRCパーツ取扱店で購入可能です。
品番は 45520-NL5-701
GMT94・YZF-R1
このタンクも相当大きいですね。
どこの製品かは不明です。
ここまで耐久マシンを5つ紹介しました。
共通点があるのわかりますか?
スプリントマシンとの違いがわかりますか?
タンクがボルトで固定されてないんです。
どれも簡単に脱着できるようになってます。
つまりクイックリリースなんです。
転倒した際にハンドルから根こそぎ交換できる仕様なんですね。
メーカー別タンク名称
この投稿ではブレーキタンクと言ってますが
メーカーによって微妙に異なります。
ホンダ → オイルカップ
ヤマハ → リザーバータンク
スズキ → リザーバータンク
カワサキ → リザーバー
aprilia → ブレーキオイルタンク
BMW → イクスパンションタンク
DUCATI → リザーバー
KTM → フルードリザーブ
brembo → オイルタンク
NISSIN → リザーバータンク
タンクに巻くバンドも呼び名が違います。
カップと言うホンダでは 「カップバンド」
タンクと言うbremboでは 「タンクカバー」
なお、ファクトリーチームが使うカップバンドはこちらの記事で紹介しております。
【保存版】 ファクトリーチームが使うカップバンド
フルードは必ず適量入れましょう
最後にオマケです。
この動画を見てください。
走行中のフルードの状態がわかります。
フルードがメッチャ波打ってます。
走行中、こんな風になってるんですね。
今にもエアが混入するように見えませんか?
フルードは必ず適量入ってるかチェックしましょう!!
ブレーキタンク補足 2021/12/03
今回の記事への反響・質問が多かったのでお問い合わせいただいた内容を一部ご紹介します。
どうしてフルードが減るんですか?
走行する ⇨ パッドが減る ⇨ ピストンが突き出る ⇨ タンクの油面が下がる
耐久がスプリントより走行距離が長いので、油面の下がる量も多くなります。
なんで耐久でbremboタンクはNGなの?
もしかしたら、bremboタンクでも8時間なら持つかもしれません。
でも、わざわざそんなリスクを冒すことしないです。
キャリパーやマスターシリンダーの大径化もあります。
昔のキャリパーはピストンサイズが φ34+30 でした。
最近は φ38+34 まで大きくなってます。
パッドが1mm減ったときに必要となるフルード量も当然増えます。
キャリパー、マスターは大径化してもタンクは変わってません。
なんでbremboは大きいタンク作らないんですか?
ですが、bremboはレースサポートしてないので今さらなんじゃないでしょうか。
【まとめ】
・スプリントはbremboタンクで十分。
・8耐ではNISSIN等の純正タンクを使います。パッド交換するほどパッドは減りません。
・24耐では耐久用の大型タンクを使います。パッドはキャリパーごと交換。
ストーブリーのクイックコネクターがあるのでパッド交換よりキャリパー交換のほうが速いです。
コメント