【教科書には載ってない】 ブレンボ製品のカテゴリーについて

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こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。

皆さんは弊社のリヤスプリングキットはご存じですか?
装着してないにしても商品は知ってる、と仮定し話をすすめます。

リヤスプリングキットの問い合わせの中で割と多いのが、「ブレンボにつきますか?」という質問。

う~ん、この質問の回答が意外と難しい(-_-;)
理由はブレンボのリヤマスターって種類がメチャ多いんです。

レース用? DUCATI用? それともヤマハ用?

そんなことで、今回はブレンボの種類とリヤスプリングキットとの互換性について説明いたします。

正規ルート品と並行輸入品

まず、ブレンボの種類の前に説明しておきたいのが、正規ルート品と並行輸入品の違い。

正規ルート品はブレンボの代理店からの購入したもの。それ以外は並行輸入品となります。

正規ルート品

現在、日本での代理店はプロトさんのほか、コーケンさん、ブライトロジックさんがあります。

この3社の取り扱い製品が正規ルート品になります。

量販店やカスタムショップで売られてる製品は、これらの代理店から購入したものになります。

正規ルート品しかアフタフォローやリペアパーツの供給を受けることが出来ません。

並行輸入品

並行業者を利用する最大のメリットは、正規ルートにはない製品を扱ってること。

また、ほとんどの製品が正規ルート品より安い。問屋さんへの業販がないのが理由でしょう。

デメリットはアフターフォローが無いこと。最後まで面倒まで見てくれる業者なら問題はないですね。

ボク自身は並行輸入品を購入したことはないのでこれ以上はわかりません。

bremboのカテゴリー

ブレンボの製品は大きく以下の5つに分類されます。

1. レース専用品
2. 市販品
3. 純正OEM品・DUCATI用
4. 純正OEM品・日本車用
5. ライセンス生産品

では、順に説明いたします。

1.レース専用品


まず最初に紹介するのが、レース専用品。ほとんどがシリアルナンバーによって管理されています。

当然のことながら市販はされておらず、代理店での取り扱いはありません。

並行輸入では、最新型は無理としてもほとんど商品の取り扱いがあるようです。上図のマスターシリンダーもネットではよく目にします。

2.市販品

(ブレンボホームページより)

販売を目的にした製品がこのカテゴリーになります。正規代理店のメイン商材です。レースで使われておらず、純正採用もされていません。具体的には、写真のコルサコルタなど、RCSマスターシリンダーのシリーズがこれにあたります。

3.純正OEM品・DUCATI用


代理店が扱うもう1つのカテゴリーが、DUCATIの純正採用されている製品。

ブレンボ社は多くのメーカーにOEM供給していますが、その中で唯一DUCATIへのOEM品がアフターパーツ扱いとなっておりますして

例えば、上図のアキシャルキャリパー、DUCATIの純正品でもあり、ブレンボカタログにも載っています。

4.純正OEM品・日本車


次は日本車に純正採用されているブレンボ。

先ほども説明しましたが、DUCATI以外のOEM品は、ブレンボ代理店での扱いはありません。

そのかわりに各メーカーの純正部品として購入できます。

ちなみに、ZX-10RやH2に装着されたマスターシリンダーとDUCATI装着品は、見た目は同じですがホースの差し込み径が異なります。

DUCATI採用品はbremboの市販品に合わせた細いタイプ。対して、日本車装着品はNISSINに合わせた太いタイプ。

当然、ホースのサイズも異なります。ブレンボ代理店で売られてるのは細いサイズになります。

5.ライセンス生産品

ライセンス生産とは・・・
他の企業が開発した製品の設計・製造技術を、別の企業が許可料を支払ってそのまま使用し、その製品を生産する事である。(Wikipediaより抜粋)

これにあたるのがご存じ ヤマンボ です。

下のキャリパーは昔から定番のアキシャルキャリパーです。これはブレンボの市販品で取付ピッチが40mmになります。
これと同じボディで取付ピッチが65mmになったものが、DUCATIやCB400SFのバージョンSに装着されていました。

さらにもう1つ、取付ピッチが100mmも存在します。ヤマハのXJRやTRX850などに装着されていたものです。

このヤマハ用が先の40mmや65mmと決定的に違うのは、生産してるのがブレンボではなくヤマハということ。

ヤマハが作るブレンボということで通称 ヤマンボ と言われています。

40mmと65mmはブレンボカタログに載ってますが、100mmのヤマンボはヤマハからの購入になります。

余談ですが、
INAZUMA12000とインパルスにも100mmピッチのブレンボが装着されてました。もしかしたらヤマンボだったのでしょうか?

リヤスプリングキットの互換性

ブレンボの種類がわかったところでここからが本題です。

「ブレンボ用のリヤスプリングキットありますか?」

この質問に対し想定されるケースは4つ。

1.ヤマハOEM品のブレンボ装着車、その①
2.ヤマハOEM品のブレンボ装着車、その②
3.Wheelie製バックステップ
4.レースユーザー

ヤマハOEM品のブレンボ①


まず一番多いケースがヤマハOEMブレンボ、XSR900やMT09に標準装備されているもの。

なので、XSR900とMT09を最初に思い浮かべます。もしくは、このマスターに交換したカスタム車も想像します。

なお、このマスターへのリヤスプリングキットの装着はOK! ただし、社外ステップの仕様によって装着できないものもあります。必ずご相談ください。

ちなみにこのマスターの取付ピッチは49mmでM8、国産車では最も多い仕様です。他には以下の取付ピッチがあります。

・ホンダ → 45(M6), 45(φ6), 47(M8), 49(M6)
・ヤマハ → 66(φ8), 49(M6), 49(M8)
・スズキ → 40(M8), 45(M6),49(M6), 49(M8)
・カワサキ → 49(M8)

ピッチが合ったからといって必ずしも装着できるわけではないのでご注意ください。

ヤマハOEM品のブレンボ②


ヤマハのブレンボはもう1つあります。初期の頃のR1やR6に装着されていたものです。

このマスターへのリヤスプリングキットは未確認。装着できるか不明です。

今のところ、問い合わせもありません。ほとんど見かけなくなったマスターなので今後も問い合わせはないでしょう。

ちなみにこのマスターがブレンボのOEMなのかライセンス生産によるヤマンボなのかはわかりません。知ってる人がいたら教えてください。

Wheelieさんのバックステップ


2番目に多いケースがウィリーさんのステップ。ウィリー製ステップはブレンボマスターが付属なんです。

具体的には、PS13 (10.4776.60), ブレンボの市販品でありDUCATIにも採用されています。

残念ながら現在のリヤスプリングキットでは装着できません。

ちなみにこのマスターの取付ピッチは40mm、穴径はφ6になります。基本、bremboのリヤマスターはこの取付ピッチになります。

レースユーザー


最後はレースチームからの問い合わせ。

レースチームが言うブレンボは、市販品かレース専用品です。ヤマハOEM品ということは、まずありません。

なお、先ほどのPS13と同様に取付ピッチ40mmマスターには、現在のリヤスプリングキットは装着できません(-_-;)

ブレンボ用開発中!!

表題にあるように、ただいまPS13等のブレンボ用を製作中です。これにより「ブレンボにつきますか?」という質問すべてに「YES」とお答えできるようになります。

はい、今回の記事はここまで。
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この記事を書いた人
モトロオーナー

10代のとき『特攻の拓』の天羽時貞のバイクがカッコいいと思いSRを購入
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カッコいいカフェレーサーをつくりたいという気持ちから某パーツメーカーに就職
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自分で設計から製造までしたくなり退社し、マシニングを学ぶ
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ROCKMANを起業
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新たな挑戦を繰り返し
結果パーツメーカー、レースチームで多数の製品開発を行う
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心機一転、元ROCKMANとMotoをかけて ”モトロックマン" と改名し、今に至る

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