【開発秘話】ダウンフォーススライダー翼を授ける♪

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こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。

今回は自社製品 「ダウンフォーススライダー」 について。
どういった経緯で開発に至ったかを時系列で説明します。

これを読めばきっと欲しくなります。

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巷の噂 “スライダーの禁止!?”


8~9年前、僕にスライダーの開発の話がありました。
でも、ある噂のため開発の話は流れました。

それは 「道路交通法によりスライダーは禁止される」 という噂。

そもそもスライダーとは、転倒時に車両を滑らせるこための製品です。
滑らせることで車両への衝撃を分散させることが目的です。

サーキットにおいては効果的なパーツですが、
街中においては必ずしも有効ではないという意見もありました。

“車両が滑ることにより2次被害を生む”ということを問題視する意見です。
そのため、いずれスライダーは禁止されるという話がありました。

この噂があったため、当時の僕がスライダーを設計することはありませんでした。

スライダーの効率化によるデメリット

次に2015年ごろ。
レースチームからこんな依頼がありました。
「空気抵抗を受けないスライダーってできない?」

そうなんです、スライダー装着によるデメリット。
それはズバリ! 空気抵抗

転倒保護の効果を高めるには
吐出量を増やす、もしくは面積を増やす必要があります。
そして、それにより避けられないのが空気抵抗。

形状、サイズ、材質、取付位置など様々考えました。
でも、すぐに答えが見つかるものではなく保留となりました。

ウイングレットの全盛とH2Rの出現

2015年のMoto GPではウイングレットが流行りだし
DUCATI以外にもウイングレットを装着するチームが出てきました。

当然、僕もウイングレットの市販を考えてた1人です。
“ウイング以外でダウンフォースを生むことは出来ないか”
とも考えていました。

そんな状況のなかで現れたのが、H2R でした。
ウイングレットを装着した最初の市販車です。 ※H2Rのカウル横の部品、正式名称は “スタビライザー” です。

このH2Rを生で見たとき、ふっと思いました。
「このウイングが付いてたら、転倒してもカウルが壊れないだろうなぁ・・・」

この瞬間、イナズマが走りました(゚д゚)!
ウイングレットのスライダーを作ればいいじゃないか!
空気抵抗をなくすのではなく、空力として利用する!!
このときすでにレース用スライダーの話はお流れになっていました。
しかし、もう開発意欲は抑えられません。

揚力の原理

まず最初に着目したのが、
ジョット機や戦闘機の主翼。

飛行機が空を飛ぶのは揚力によるものです。
物体を上に持ち上げる力です。

揚力が発生する上図の形状を上下逆さまにすれば
物体を下に押し付ける力、ダウンフォースが発生するというわけです。

ウイングカーLOTUS78を参考

ある程度の形状が決まってきたところで
次に着目したのがF1でした。

Googleで 「F1 ウイングカー」 と調べると
出てきたのは LOTUS78

そこで見たサイドポットは飛行機の主翼を逆さまにした形状。
まさに自分が設計したものと全く同じ物がそこにありました。

ちなみにこの LOTUS はウイングカーのほかに
”グラウンドエフェクトカー” とも言います。

地面と極端に近くなる部分ができることでベンチュリー効果が発生します。
気流の経路を狭めることで流速が増加し、圧力が低くなります。
これをグラウンドエフェクト言います。
またこの結果、ダウンフォースが発生するというわけです。
(^_^;)
これによりスライダーの内側の形状は決定しました。
まぁバイクの場合は取付位置の都合上、ベンチュリー効果は望めませんが(^_^;)

次は翼端版の設計でしたが、
せっかくなのでLOTUS78をイメージしたデザインとしました。

そして出来たのが、ダウンフォーススライダーのTYPE1です。
ちなみに、この時点では現在の2倍のサイズがありました。

DUCATI GP16を参考

もう1種類ラインナップしたいと考えました。
「TYPE1よりも、もっとウイングレットに近いものにしたい」

ということで参考にしたのがウイングレットの元祖である
DUCATIのデモセディチ。

2016年のテスト仕様のGP16を参考にしました。
それがTYPE2になります。

このとき設計したものは、DUCATIのウイングレットほどではありませんが
今のものより2倍近く大きいものでした。

ちなみにこの時点では、製品化を考えていません。
完全に趣味でやったいたため、コスト度外視の設計でした。

小型化により量産開始

2020年、オリジナル製品を販売をスタート。
第1弾としてダウンフォーススライダーを取り上げました。

量産にあたり小型化する必要がありました。
理由は2つ。

1つは重量。
中空構造にしてますが、やはりサイズが大きければ
それなりの重量になります。

もう1つはコスト。
サイズが2倍になれば材料もそれだけ高くなります。
当初のものは現実的ではない価格でした。

お客様の声

ありがたいことに購入した方々から、
「たいへん満足している」という ご返事をいただけております。

特に評価が高いのが転倒時の保護機能。
コーンタイプに比べ接触面積が多いので
それだけ保護効果も高いものとなっております。

また他社さんの場合、リペアパーツの購入は
割高な金額設定になっていることが多いです。

対して弊社では、直接購入された方には
リーズナブルな価格でリペアパーツを販売しております。



最後にH2用について補足説明をいたします。
H2ユーザーではない方は、これで終了となります。

最後までご覧いただきありがとうございます。

オマケ:現行のH2に装着する方法


ダウンフォーススライダーの問い合わせで1番多いのがH2。
具体的にはこういった内容です⇩

「2015年限定なのはなぜ?」
「現行モデルに装着する方法はありますか?」

この質問にお答えします。
2016年のモデルチェンジで取付部に変更があるためです。
2015年の純正部品を用意すれば現行車まで装着可能です。

チェックした部品が2015年がM8
2016からM6に変更されました。

弊社のH2用はM8で設定しています。
よって、以下の部品を用意すれば装着可能です。

・92210-1421 NUT, 8mm
・42036-0765 SLEEVE, 11X32X17.5
・92022-1317 WASHER, 8.5X20X1.6
・92075-1564 DAMPER
・92152-1980 COLLAR, 8.1X20X7.5

今回の記事はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございます。

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マニアってます
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この記事を書いた人
モトロオーナー

10代のとき『特攻の拓』の天羽時貞のバイクがカッコいいと思いSRを購入
  ⇩
カッコいいカフェレーサーをつくりたいという気持ちから某パーツメーカーに就職
  ⇩
自分で設計から製造までしたくなり退社し、マシニングを学ぶ
  ⇩
ROCKMANを起業
  ⇩
新たな挑戦を繰り返し
結果パーツメーカー、レースチームで多数の製品開発を行う
  ⇩
心機一転、元ROCKMANとMotoをかけて ”モトロックマン" と改名し、今に至る

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