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【ボルトのかかり代の考察】 ねじの最低はめあい長さはいくつ?

この記事は約5分で読めます。

こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。

ねじのかかり代って、どれだけあれば安心していいのでしょう。
カスタム頻度の高い方ほど悩みの種ではありませんか?

ねじに必要な最低限の “はめあい長さ” とは?

JIS規格でも0.5d~1.5dという曖昧な表記となっています。
これは材料や用途に応じて基準が異なるからです。

ちなみにdとは、直径を表します。
M6の1dは6mmとなります。

では ”最低はめあい長さ” について
いくつか理論があるので紹介します。

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3山 理論

3山というのは、JIS規格の最低値0.5dからくるものです。
例えばM6の場合、0.5×6=3.0mmとなります。
ピッチ1.0なので3山は3.0mmと一致します。

ハッキリ言います、この基準はダメ
私の経験上、ねじ山が破損します。
条件にもよりますが、おねじ側が壊れます。

0.6d 理論

山田晃さんの ”ねじ締結の理論と計算” に記されている基準です。
ボルトを取り扱う業者にとってのバイブルでもあります。

ちなみに0.6dは薄型ナット (3種)の厚みに相当します。
M6の場合、0.6×6 =3.6
M6の3種ナットの厚み3.6と一致します。

この基準は、「おねしとめねじの引っ張り強度が同じ場合」 という条件があります。
つまり、同じ材質同士のときに有効な計算ということです。
強度が異なる場合はそれに応じて数値は大きくなります。

オートバイの場合は様々な金属の部品が使われています。
つまり全て0.6dで計算をするのは危険です。

0.8d 理論

0.8dは一般的なナット (1種・2種) の厚みと同じ数値になります。

M5の場合、0.8X5 = 4.0
M5ナットの厚みが4mmなので一致します。

ちなみに、M5はねじピッチが0.8なので 4÷0.8 =5
かかり代は5山となります。

M6の場合、6X0.8 =4.8
M6ナット (1種・2種) の厚み5mm に相当します。

M6のねじピッチは1.0なので、4.8÷1.0=4.8
かかり代は4.8山となります。

これが無難ではないでしょうか。
ただし、あくまで最低限のはめあい長さです。

1d 理論


上記のボルトキットはこちら

ここまでは 「最低これだけは必要」 というかかり代について。
では、「これだけあれば安心」 というかかり代はどうでしょうか?

おそらく多くの設計者が 「直径 (1d)」 と答えるはずです。
M6なら6mm、M8なら8mm

ちなみに僕の周りでも「1d」 「1.2d」 と答える設計者が多いです。
でも、特に根拠は聞いたことはないです。

1d×ピッチ 理論


上記のボルトキットはこちら

「直径×ピッチ」 これは僕のオリジナルです。

例えば
M6の場合、ピッチ1.0なので 6X1.0 = 6mm
N8の場合、ピッチ1.25なので 8X1.25 = 10mm

実は、この計算の根拠はbremboとNISSINの
ボルトのかかり代に一致します。

bremboのバンジョーボルトのかかり代は約10mmです。

bremboのねじサイズは M10のピッチ1.0
これを 1d×ピッチ すると
10×1.0 = 10mm となります。
よって、実際のかかり代と計算が一致します。

NISSINのバンジョーボルトのかかり代は12~13mmになります。
ねじサイズは M10 ピッチ1.25
これを 1d×ピッチ すると
10×1.25 = 12.5mm となります。
こちらも実際のかかり代と一致します。

どうですか、コレ?
納得いく法則と思えませんか (笑)

適正なはめあい長さは?


上記のボルトキットはこちら

最後は、「はめあい長さの適正値」 について。

これについては、先に紹介した山田晃さんの
ねじ締結の理論と計算” で算出方法が記載されています。

でも実は、多くのパーツメーカーが計算などしていません。
理由は簡単、車輌メーカーに「右習え」すればいいからです。

当然ですが、メーカーは安全な数値を計算しています。
それと同等の材質と厚みなら、はめあい長さも同じでいいわけです。

ちなみに、モトロックマンのスライダーもそうです。
ボルトの適正かかり代を計算しないかわりに
純正と同じかかり代になるよう設計しています。

ボルトも純正品、もしくは純正と同様の性質のものを使っています。
設計の都合上、純正よりも短くなる場合のみ計算しています。

オマケ:モトロックマン製ボルトの長さ設定


上記のディスクボルトはこちら

モトロックマンのボルトセットも、純正と同じ長さで設定しています。
でも1つだけ違うのがディスクボルトです。

具体的に言うとスズキとカワサキの段付きタイプです。
このボルトって計算するともっと短くてもいいんですよ。

メーカーはコストの都合上、ボルトの使いまわしも必要。
特にカワサキはボルトの汎用度が高いですね。

まぁ、そのおかげでディスク用に作ったボルトがフレームや
ステップにも使えて助かってます⇩

ちなみにモトロックマンはチタンボルトなわけですから軽量も大事。
安全マージンをとりつつ適正長さとなっております。



今回はここまでです。。
最後までご覧いただきありがとうございます。

マニアってます
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この記事を書いた人
モトロオーナー

10代のとき『特攻の拓』の天羽時貞のバイクがカッコいいと思いSRを購入
  ⇩
カッコいいカフェレーサーをつくりたいという気持ちから某パーツメーカーに就職
  ⇩
自分で設計から製造までしたくなり退社し、マシニングを学ぶ
  ⇩
ROCKMANを起業
  ⇩
新たな挑戦を繰り返し
結果パーツメーカー、レースチームで多数の製品開発を行う
  ⇩
心機一転、元ROCKMANとMotoをかけて ”モトロックマン" と改名し、今に至る

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