【実はクラッチレバーの製造元は同じ】
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
今回は純正のクラッチレバーとホルダーについて解説します。
サブタイトルにも記載してますが、ワイヤークラッチって4メーカーとも同じ会社が作ってます。
朝日電装さんというスイッチ屋さんなんです。
https://www.ad-asahidenso.co.jp/
製造元が同じならメーカーが違っても互換性はあるのでしょうか? 各メーカーごとにどんな違いがあるのでしょうか?
いつもにも増してマニアックな内容となっております(笑)
レバーの判別方法
裏面の刻印でレバーの種類が判別できます。
左のSG941がレバーの品番
Sではじまるのでスズキですが、必ずしも頭文字と一致するわけではありません。
右のADが朝日電装の略になります。
レバーの種類
実は、ワイヤークラッチのレバーはとても少ない。そのなかでも汎用度が高いのが以下の5種類。
カワサキ用:KG953
カワサキはレバーもホルダーも独特。完全に孤立した設計になっています。
クランプが分割式になってるのもカワサキだけです。
ホンダ用:YG973
ホンダのレバーは、次項のヤマハと共通。ただし、ピボットのカラーが異なります。
ホンダだけが内径φ8になっています。それ以外は全てφ6のカラー使っています。
なお、ホンダのピボットカラーは圧入されています。他メーカーと違い外すことはできません。
ヤマハ用:YG973
先のホンダとレバー本体は共通です。ピボットカラーの内径がφ6になっています。
ヤマハ、アプリリア用:YG970
取付にあたる部分はYG970とYG973は同じ仕様。違うのはレバー開度。
YG970のほうが開きが大きくなっています。
スズキ用:SG941
このレバーの特徴は、スイッチを押すためのブロックが支点に近いこと。それ以外は、ヤマハのYG973と同じです。
レバーの互換性 ①
結論から言うと、互換性はほぼありません。
ホンダのレバーホルダーに取り付けできるのは、ホンダのレバーのみ。
スズキのレバーホルダーに取り付けできるのは、スズキのレバーのみ。
ということです。
唯一、組み換えが可能なのがヤマハのYG973とYG970。この2つの違いはレバー開度のみ。よって、組み替えても特に不具合はないと思われますが、ボク自身は、試したことがありません。
もし、組み替えたことがある人がいたら結果を教えてください。
ちなみに、5種類ともタイコの取付位置が共通。支点から距離は全て34mmです。
レバーの互換性 ②
レバーの各仕様を一覧表にしました👇
各メーカーごとに仕様が分かれており、互換性がないことがわかります。
カワサキは完全にレバーもホルダーも独特。完全に孤立した設計で他メーカーとの組み合わせはできません。
ホンダはカラーをφ6に交換できればヤマハとの互換性もあるのですが、カラーが圧入されているため取り外しできません。よって、他のホルダーへの使用はできません。
ヤマハのYG973とYG970は交換可能です。ただし先の記載にある通り、開度の違いによる不具合があるか不明。
最後、スズキのSG941とYG970/YG973は、スイッチの押し方が異なります。
スズキのホルダーにヤマハのYG970/973をつけるとスイッチを押すことができません。
反対にヤマハのホルダーにスズキのSG941レバーの場合、上図のような接触があり装着できません。
ちなみに、5種類とも作用点であるタイコの位置は共通です。支点から作用点まで全て34mmです。つまりレバー比が共通なんです。
従って、レバーだけの交換は無理でもホルダーごと交換すれば操作は可能なんです。
(※スイッチの配線の加工が必要)
ZETAやACTIVE、アコサットのクラッチキットが、朝日電装製に対し汎用で使えるはこのためです。
レース用クラッチ
上の写真はヤマハファクトリーのYZF-R1。
クラッチはパッと見は純正に見えますが、実はレース用。よく見比べるとたくさんの違いがわかります。
このクラッチキットですが、購入することもできます。その件に関してはコチラで詳しく解説しています👇
【保存版】 ファクトリーチームが使うクラッチ
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はい、今回はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございます
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