こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
今回はレース用のブレーキタンクの紹介です。
先に言っちゃうとスプリントではブレンボ、
耐久ではNISSINの純正になります。
スプリントの場合
「bremboマスターにbremboタンク」
この組み合わせが定番となります。
brembo社からは、タンクをつけるステーは用意されていません。
各チームが車両にあったステーを用意して装着しています。
bremboユーザーやこれからbremboを入れる人には参考になるかも?
ちなみにbremboのタンクは以下の5種類
GPマシン
ホンダ・RC213V
ブレーキにS30を加工して使っています。
カラーによるステーです。
クラッチはNISSINの29732ですね。
ステーはハンドルから取り出しています。
ちなみにこの画像はかなり前のものです。
現在のRC213Vはワイヤー式のクラッチです。
【Brembo ブレンボ】 オイルタンク S30
ヤマハ・YZR-M1
ブレーキタンクは不明です、スミマセン。
ステーはかなり無骨ですね。
クラッチはホンダ同様NISSINに見えます。
クラッチのステーは切削でスタイリッシュです。
スズキ・GSX-RR
ブレーキはS30。
ステーは全く見えません。
クラッチはS15B。
ステーはクランプから取り出してます。
KTM・RC16
ブレーキはS30
クラッチはS15B
DUCATI・デスモセディチ
ブレーキはS35
クラッチがS15B
リヤのサムブレーキがS15A
ステーは左右ともに削り出しで
トップブリッジに取付けてます。
余談ですが、
DUCATIはクラッチとリヤで別々にタンクを用意してます。
対してヤマハはクラッチとリヤでタンクを共有してます。
SBKマシン
HRC・CBR1000RR-R
ブレーキタンクはS35
ステーは見えません。
PATA YAMAHA・YZF-R1
ブレーキタンクは不明。
クラッチはS15A
ステーは左右ともハンドルのクランプに共締めしてます。
KRT:ZX-10RR
ブレーキタンク不明。
左のサムブレーキも不明です。
ステーは左右ともトップブッジに固定してます
あとで出てきますが、チームグリーンと同じ仕様に見えます。
Aruba.It・Panigale V4
ブレーキはS50
クラッチ、リヤともにS15A
タンクの配置はデスモセディチと同じです。
ステーの取り付けはハンドルです。
BMW Motorrad・S1000RR
ブレーキは、NISSIN 77869。
クラッチは、NISSIN 29732。
クラッチのステーがタイラップってスゴイですね。
耐久の場合
耐久ではbremboのタンクでは容量不足です。
NISSINなどの純正を使います。
8耐/JSBマシン
ヨシムラ・GSXR1000
NISSINのタンクです。
ゴムのステーはスズキのレース専用部品です。
矢印の不要な部分を削り落として
ゴムバンドに取付けてますね。
ヤマハファクトリー・YZF-R1
bremboのタンクカバーをつけてますが
タンクはNISSINではないでしょうか
チームグリーン・ZX10RR
ブレーキはわかりませんが、KRTと同じに見えます。
クラッチは NISSIN 29732 です。
ステーもKRTと同じと思われます。
24耐マシン
ルマンやボルドールの24耐となると更に大きいタンクを使います。
ヨシムラSERT・GSXR
このタンク、実はHRC製なんです。
左がHRCの耐久用タンクです。
NISSIN製がかわいく見えるほど大きいですね
ちなみにHRCパーツ取扱店で購入もできます。
品番は 45520-NL5-701
GMT94・YZF-R1
このタンクも相当大きいですね。
どこの製品化は不明です。
ここまで耐久マシンを5つ紹介しました。
共通点があるのわかりますか?
スプリントマシンとの違いがわかりますか?
タンクがボルトで固定されてないんです。
どれも簡単に脱着できるようになってます。
つまりクイックリリースなんです。
転倒した際にハンドルから
根こそぎ交換できる仕様なんですね。
メーカー別タンク名称
この投稿ではブレーキタンクと言ってますが
メーカーによって微妙に異なります。
ホンダ → オイルカップ
ヤマハ → リザーバータンク
スズキ → リザーバータンク
カワサキ → リザーバー
aprilia → ブレーキオイルタンク
BMW → イクスパンションタンク
DUCATI → リザーバー
KTM → フルードリザーブ
brembo → オイルタンク
NISSIN → リザーバータンク
タンクに巻くバンドも呼び名が違います。
カップと言うホンダでは 「カップバンド」
タンクと言うbremboでは 「タンクカバー」
フルードは必ず適量入れましょう
最後にオマケです。
この動画を見てください。
走行中のフルードの状態がわかります。
フルードがメッチャ波打ってます。
走行中、こんな風になってるんですね。
今にもエアが混入するように見えませんか?
フルードは必ず適量入ってるかチェックしましょう!!
ブレーキタンク補足 2021/12/03
今回の記事への反響・質問が多かったのでお問い合わせいただいた内容を一部ご紹介します。

どうしてフルードが減るんですか?

走行する ⇨ パッドが減る ⇨ ピストンが突き出る ⇨ タンクの油面が下がる
耐久がスプリントより走行距離が長いので、油面の下がる量も多くなります。

なんで耐久でbremboタンクはNGなの?

もしかしたら、bremboタンクでも8時間なら持つかもしれません。
でも、わざわざそんなリスクを冒すことしないです。

キャリパーやマスターシリンダーの大径化もあります。
昔のキャリパーはピストンサイズが φ34+30 でした。
最近は φ38+34 まで大きくなってます。
パッドが1mm減ったときに必要となるフルード量も当然増えます。
キャリパー、マスターは大径化してもタンクは変わってません。

なんでbremboは大きいタンク作らないんですか?

ですが、bremboはレースサポートしてないので今さらなんじゃないでしょうか。
【まとめ】
・8耐ではNISSIN等の純正タンクを使います。パッド交換するほどパッドは減りません。
・24耐では耐久用の大型タンクを使います。パッドはキャリパーごと交換します。
ストーブリーのクイックコネクターがあるのでパッド交換よりキャリパー交換のほうが速いです。
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