【これホント】 マスターシリンダーを変えることで制動力を上げることが可能。

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こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。

モトロックマンは、ブレーキが得意なんです。中でも油圧比、レバー比といったレシオ計算からブレーキパーツのマッチングを考えるのが大得意!

今回はこのレシオを調整することで制動力を上げる話をします。

マスターシリンダーで制動力を上げる方法

パッドやディスクを変えることなく、制動力を上げる。その方法はズバリ! マスターシリンダーの小径化です。
これ聞いてどうですか? どう思うかでレベルがわかります。

「なるほどね」→ 上級者
「えっ! なんで?」 →  中級者
「なんとも思わない」 → 初心者

上級者、中級者の方は遠回しな説明は不要です。コチラからジャンプしてください。

「別に何とも思わない」 という方は、このまま続けてお読みください。

そもそも制動力とは?

制動力とは、言い換えれば 停止力 です。では、車やバイクの停止力はどこから発生するのでしょうか?

【答え】 タイヤ
タイヤと路面の ”摩擦” によって車は停止します。

制動力を発生させるブレーキ部品は?

バイクを止めるのが、タイヤと路面の摩擦ならタイヤ (ホイール) の回転を止めるのは?

【答え】 ディスクとパッド
ディスクとパッドの “摩擦” によってタイヤ (ホイール) を静止させます。

摩擦という抵抗力が物体を停止させ、摩擦を発生するパーツがディスクとパッドというわけです。

なぜ 「マスターシリンダーの変更で制動力が上がる」 のでしょうか?

では、ここからが本題です。
どのようにして、マスターシリンダーで制動力を上げるのでしょうか?

【答え】 高レシオ化。
高レシオにすることで、入力値を減少することが出来ます。高レシオ化した状態で従来の力を加えると、入力値が増加したことになるわけです。

もっと、わかり易く説明します。

20kgの握力で急停止(急制動)するバイクがあったとします。このバイクを高レシオ化させ、半分の10kgの握力で同じ急停止が出来るようにします。

今までの半分の握力で急停止できるということは、従来の20kgの握力の場合、半分の制動停止距離で急停止できるわけです。
※ブレーキをかけてから完全に停止するまでの距離を、制動距離といいます。

つまり、制動力が上がったという理屈になります。もちろん実際はこんな単純な計算ではありません(^_^;)

高レシオ化カスタムの方法

高レシオ化には以下の2つのアプローチがあります。また、ぞれぞれにいくつかの方法があります。

・ 油圧レシオの高レシオ化
・ レバーレシオの高レシオ化

”レシオ” を日本語にすると “比率” です。
油圧レシオはキャリパーとマスターシリンダーの油圧比、レバーレシオはレバー比になります。

油圧レシオの高レシオ化

油圧レシオを上げる具体的な方法は2つ。

① マスターシリンダの小径化
② キャリパーの大径化

マスターシリンダの小径化

写真のφ34+30 キャリパーをダブルディスクで使う場合、横押しマスターなら φ16、もしくは φ5/8 (15.875)、ラジアルマスターなら φ19 というのが昔からの定番です。

計算は省略しますが、横押しφ16とラジアルφ19は、ほぼ同じブレーキレシオになります。

そこへ、φ17もしくは φ11/16 (17.46) のラジアルを選択すると高レシオ化となり、タッチが軽くなるわけです。

マスターを小さくするほど軽くすることが出来ます。ただし、その分レバーのストローク量が増えます。極端な小径化はブレーキが効く前にグリップに接触するので注意が必要です。

キャリパーの大径化

これは、先ほどの逆です。。

例えば、φ19マスターにφ34+30キャリパーを使っている場合、 φ36+32などのキャリパーに変更することで高レシオ化となります。

油圧レシオの計算方法については、また別の機会に説明いたします。

レバーレシオの高レシオ化

レバー比 = 支点~力点:支点~作用点

字で書くとわかりづらいですが、簡単に言えば テコの原理 です。従ってテコを強くすることが高レシオ化になります。

よって、レバー比を上げる方法は以下の2つ

・力点の距離を伸ばす方法
・作用点の距離を縮める方法

力点の距離を伸ばす方法

考えられる方法は2つ。
1つはレバーの端を握る方法。


矢印部を握ればテコが強く働きます。
ただし、アクセル操作に影響するため現実的ではありません。

もぅ1つは、マスターシリンダをアクセルから離す方法。


矢印の方向へマスターシリンダーを移動させればレバーの端を握ることができます。しかし、スイッチなどの他ユニットがあるため物理的に不可能です。

以上のことから、力点をのばすことは非常に困難です。

作用点の距離を縮める方法

実は作用点を任意で変えられるマスターシリンダが存在します。皆さんもご存知 ブレンボRSC と GALESPEED です。

プッシュロッドを受ける部品を移動させることで作用点までの距離を変化させます。


⇑bremboのRSCは、プッシュロッドを受けるホルダーが偏心してるため反転することで2段階の調整が可能。


⇑ゲイルスピードはホルダーをスライドさせることができ、9段階の調整が可能。

イベントでは体感機を展示してるのよく見かけます。機会があれば一度体験してみてください。

なお、レバー比についてはまた別の機会に説明します。

まとめ


GPライダーの中には指1本でレバーを握る人もいます。あれは決して握力が強いわけではありません。高レシオにセットアップしてブレーキを軽くしてるのです。

追伸、GALESPEED入手可能です!

GALESPEEDを含むACTIVE製品の取り扱いが始まります。

モトロックマンからGALESPEEDを購入するメリット

モトロックマン方から購入するメリットはズバリ・・・???
う~ん、割引もポイントもありません (-_-;)

ただ、モトロックマンから購入いただくメンバー様には、とことんご相談にのります!!!

「マスターを交換したいけどサイズがわかない」
「キャリパーを交換したいけどサイズがわからない」

そんなときは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンにご相談ください。
ボクが計算します。

ゲイルスピードだけでなくbremboだって構いません。

※なお、HPには購入欄ができておりません。
ご購入やお問い合わせは、メールや各SNS等でも承ります。お気軽にご相談ください。



はい、今回の記事はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございます

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