【カーボンカバー】 隠された真の目的とは?

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【やり過ぎ注意!? 熱さ対策もほどほどに】

こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。

今回はステップ内側のカーボンカバーについて。

いつもと同じく何の役にも立たない話です。

でも、マニアックな変態バイク野郎には気に入ってもらえるのではないでしょうか (笑)

当初の目的


2004~2008年頃、サイレンサーをテール下に配置するのが流行っていました。

スズキを除く国内3メーカーがこの仕様でした。

「センター出しマフラー」 って呼ばれてました、覚えてますか?

取り回しの都合上、マフラーがステップの内側を通過するため足がメチャ熱い!

なので、その 熱さ対策 にカーボンのカバーをしたわけです。

やり過ぎ注意!? 熱さ対策もほどほどに


上図はCBR1000RRの2008年モデル。
マフラーだけでなくステップもカバーで覆われていました。相当熱いんでしょうね。

このようにマフラーにカバーを施したのはスーパーバイクだけじゃありません。

GPマシンにも装備されていました。
なかでもスズキのGSVRは豪快なカバーが装着されていました👇

でも、やり過ぎはよくありません。
市販車レースの場合、純正から大きく見た目が変わると車検 (レース車検) が通らなくなります。

過去にはカーボンカバーが原因でファクトリーチームが車検に落ちたこともあったようです。

現行車にカバーは必要か?


現在、国内4メーカーでセンター出しを採用してるスーパーバイクはありません。

なので、カバーが必要になるほど熱くなるバイクはありません。

ところが、いまだにカーボンカバーを装着してるファクトリーチームもあります。
なぜでしょうか?

実は 熱さ対策 意外にも目的があるからなんです。

そう、カーボンカバーには 2次的効果 が期待されてるのです。

スプーンをご存知?

レースの世界でも 本音と建て前 みたいなものがあります。
また、屁理屈こねればOKになることも多々あります。

最近では、スプーンがいい例です。
ご存知の方も多いと思いますが、当社はヤマハが 雨避け の目的で使用した部品です。

それをDUCATIは タイヤの冷却効果 を目的に装着しました。

でも実際はダウンフォースを発生させる 空力効果 が目的で使われていたのです。

それに気づいたホンダが抗議しましたが、却下。

じゃあオレも、ってことでホンダもスプーンを装着します。

ここで皮肉をこめて “空力目的” で申請したところ却下。

で、同日 “タイヤの冷却目的” に変更すると許可されたんです。

なんじゃそりゃー! と思いませんか?

このスプーンと同様にカーボンカバーも表と裏の顔があるわけです。

なお、スプーンに関してはコチラの記事で詳しく説明しております👇
【ここがヘンだよ、レギュレーション】競技規則はわかりにくい!

合わせてお読みください。

真の目的は・・・

現在のカーボンカバーの表の顔は、熱対策のヒートガード

そして裏の顔が、なんと 清流効果 なんです。

このカバーがあることでカウル内部の熱を吸い出す効果があるわけです。

タイヤのディフレクター的な感じとでも言うのでしょうか。

なので空力パーツとして装着されているわけです。

まぁ、偉そうに説明してますが人の受け売りであり、ボクも聞いた当初は眉唾でした。

空力って目で見えるものではないので、どうしても理解するのは難しいですね。



上の2つの写真はカワサキレーシングのZX-10RR。

カバーはステップの上方に装着されています。それも左右に。

また、マフラーとステップの間にカバーはありません。

ということは、装着されたカバーはマフラーの熱対策ではないということになります。

レースでは不要なものを 「カッコいいから」 という理由で装着することはありません。

よって考えられる装着の理由は、以下の2つ

① エンジンからの熱に対するヒートガード
② エンジンからの熱を逃がす清流板

ZX10Rは何度か試乗したことがあります。
ヒートガードが必要と感じたことはありません。

そうなると、やはり 清流効果ということになります。

ステップにも2次的効果?

最後はボクの推測ですが、一部のファクトリーマシンのステップも2次的効果を期待して設計されてるのではないでしょうか?

これはTEAM HRC のステップです👇

この真ん中プレート、補強と言うにはペラペラ過ぎるんですよ。

もっと強度や剛性をあげる方法があるなか、あえてこの設計をしてるのはやはりそいうことなのかな?  なんて思いますね。

ちなみにこれは、あくまでボクの推測です。



はい、今回はこれで以上です。
最後までありがとうございました。

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