【ワッシャーは何のために必要?】
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
今回は初心者向けにワッシャーについて解説いたします。
ちなみに平ワッシャー限定の解説です。
スプリングワッシャー等の特殊なものは除外した内容です。
ワッシャーの用途
ワッシャーを使用する目的は以下の3つ
・陥没の対策
・シール効果
では、順に説明いたします。
損傷の防止
ワッシャーを使うことで 取付キズを軽減 させることができます。
カウルや塗装面には必須です。
この際、取り付ける 対象物より強度の低いワッシャーが効果的 です。
よりキズがつきにくくなります。
陥没の対策
大事にしてるバイクがボルトの締め付けでへこんでしまったら泣けてきますね。
でも、陥没(かんぼつ)による一番の問題はボルトが緩むこと です。
ワッシャーを使うことであたり面積を増やすことは、陥没を防ぐだけでなく 安定したトルクをかけること にもなります。
上図のヨシムラさんではマフラーバンドにワッシャーを使ってました。では、ファクトリーチームがどうしてるか参考までに見ていきましょう。
✓Team HRC CBR1000RR-R
車体側のフランジ径はさらに大きい!
これだけ大きければワッシャーも必要ないですね。
それにしても、ここまで用途に分けてボルトを用意するホンダ、流石ですね。
✓Yamaha Factory YZF-R1
✓Kawasaki Racing ZX-10RR
まぁ、必ずしも ”アタリを増やさないといけない” というわけではありません。陥没しないのであればワッシャーも不要です。
なお、この車両に限ってはバンドではなくアルミ製のサイレンサーステーに取り付けていますね。
シール効果
具体的にはブレーキホースやオイルドレンに使う場合ですが、この際は材質に注意です。
潰れることで密閉するため、ボルトや取付対象物よりも強度の低い材料を使う 必要があります。
強度の高いワッシャーを使うとオイル漏れの原因になります。
シールワッシャーとしてアルミや銅ワッシャーが使われるのは柔らかいからです。
なお、オイルドレンとブレーキホースではちょっと勝手が違います。
オイルドレンの場合
オイルドレンの場合、注意することはありません。
理由はドレンボルトが鉄製だから。
アルミワッシャーよりも確実に強度が高いので問題ありません。
ブレーキホースの場合
アルミのバンジョーやバンジョーボルトを使っている場合はワッシャーの番手に注意が必要です。
確実に 純アルミと呼ばれる1000番台のワッシャー を使用しましょう。
番手の記載がない場合は、ブレーキメーカーのアルミワッシャーを使いましょう。まず、間違いなく純アルミで作ってます。
ちなみにステンレスのバンジョーやバンジョーボルトの場合、500N/㎟ 以上の強度があるので問題ありません。
ワッシャーの使用場所
ワッシャーの有無は基本的に純正に習えばOK。
純正の状態でワッシャーが使用されている場所には、必ず使うようにしましょう。
ワッシャーの向き
ワッシャーには プレス加工品 と 切削加工品 があります。
プレス品は加工の都合上、バリが発生します。
バリがある側が裏となります。
切削品の場合、裏表はありません。
バリによるキズが気になる方は表裏を変えるか、切削ワッシャーを使いましょう。
オマケ:ワッシャーとシムの違い
ワッシャーは、ここまで説明した通りあたり面積を増やし対象への面圧を少なくするためのものです。
対してシムは、隙間や高さを調整する目的のものです。そのため様々な厚みが存在します。
ついでに、カラーとスペーサーの違いも付け加えると。
物と物との間隔をあけるものがスペーサー。
そのうち円筒状のものをカラーと言います。
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はい、今回は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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