「RC213Vのクラッチはチョット変わってる」
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
今回はRC213Vのクラッチの不思議について。
油圧主流のモトGPで唯一ワイヤー式を採用してるのがRC213V。
これだけでもオモシロイのですが、ほかにも不思議な点があります。
でもその前に、余談を1つ。
油圧式 VS ワイヤー式
市販のスーパーバイクは国内4メーカーともワイヤー式を採用してます。
しかし、GPマシンは今言ったようにホンダを除くチームが油圧です。
油圧とワイヤー式、どっちがいいんでしょうか?
誰もが一度は疑問に思ったことがあるのでは?
「油圧のマスターは高価だから、高いバイクに装備される」なんて言う人もいますが、全然違います。
これ実は、クラッチの重さの問題なんです。
ワイヤー式はレバーとレリーズアームのテコの力を使います。
小排気量やスーパーバイクのようにクラッチが軽ければ、これで十分なわけです。
でも「レバーのテコだけじゃ足りない」って場合に油圧にするわけです。
RC213Vのワイヤークラッチ
RC213Vのクラッチがオモシロイのは通常とは逆のことが多いんです。
何が逆かと言うと、以下の3点。
②bremboの可倒レバー
③ピボットナットの配置
ワイヤー式に関してはすでに説明しましたね。
「逆」とうい表現は正しくないですが、唯一RC213Vがワイヤー式なんです。
では、残り2つを説明します。
bremboの可倒レバー
ファクトリーチームが使う通称GPマスター。
このマスターに使われるレバーは専用の特殊なものですが、ハーフレバーは市販のものと同じなんです。
なのでヨシムラさんのように他社のハーフレバーを使うチームもちらほら。
でも、RC213Vは逆。
根本を切削で専用品を用意し、ハーフレバーにbrembo純正を使ってるんです。
なぜか?
「作るのがメンドクサイ」「brembo純正が余ってるから」といった理由ではありません。
ブレーキとレバー揃えるためです。
ブレーキにbrembo純正のハーフレバーを使ってるからクラッチも、ってわけです。
余談ですが、先ほどのヨシムさんではブレーキのハーフレバーがZETAで、クラッチレバーにもZETAを使ってます。
ピボットナットの配置
もう1個の逆は、ピボットのナット。
通常、ナットは下側に使用します
でもこれは見てわかるように上なんです。
それもおそらくアルミのナットと思われます。
これに関しての理由はボクもわかってません。
また、構造がわかったときに追記します。
ダイレクト式のマスターシリンダ
RC213Vも以前は油圧クラッチでした。
bremboのラジアルを使ってました。
じゃあ、他のチームと同じか?
というとチョット違う。
まず、ホンダ以外のチームから説明すると…
プッシュロッドをレバーが直接押すダイレクトタイプ。
余分なものが一切ないのでフリクションが少ないのが特徴。
ノッカ式のマスターシリンダ
で、こちらがホンダが使うノッカ式👇
ノッカを介してプッシュロッドを押すタイプ。
このタイプの一番の特徴はアジャスタ(ダイヤル)を横に配置することができること。
これによるメリットはリモートワイヤーがスマートのに取りまわせること。
しかーし!!
それは、ブレーキの話。
クラッチにリモートワイヤーをつけることはありません。
横出しにする意味がないんです。
ノッカ式にはレシオを変化させる機能を持たせることができます。
もしかしたらそのためなのかもしれません。
正しい理由はボクも知りません。
クラッチの重要性
レースではクラッチを使うのはスタートだけ。
写真のように左ブレーキを使う場合、クラッチはオマケみたいな扱いになってます。
横出しのラジアルやワイヤー式を他のチームが使わない理由はいくつかあるでしょう。
でも、1番の理由はそんなに重要視してないからだと思われます。
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今回はここまでになります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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