【カニキャリパーとキャリパーサポートの相性診断】
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
今回はbremboのカニキャリパーについて解説とキャリパーブラケットの選び方についてご説明します。
カニのキャリパーとは
bremboの取付ピッチ84mmのストリート用リヤキャリパーを通称 “カニ” とか “カニキャリパー” と呼びます。現在までに以下のカニがあります。
①をカニ、もしくは旧カニと言い、それ以降は新カニ、新々カニと呼ばれています。
また、①~④が鋳造ボディに対し、⑤は切削ボディであることから、削りカニと呼ばれています。
削りカニは以下のレーシングキャリパーとよく似ています。ただ、レーシングキャリパーは市販品ではありません。間違えて購入するということはないでしょう。
ストリートの削りとレーシングの見分け方はいくつかあります。その中で一番わかり易いのが取付ピッチ。
レーシングはピッチ64、ネジサイズはM7。
カニの選び方
カニを購入する際に注意することは2つ。サイズと装着する向きです
サイズに注意!
カニキャリパーにはピストン径がφ32と34があります。
選び方は簡単! 純正キャリパーに近いサイズを選ぶだけ。
純正キャリパーの多くがφ38、もしくはそれ以上なのでほとんどがφ34の選択になります。
■タッチが変わるのは仕方ない!?
キャリパーのピストンが小さくなると、どうしてもパツパツになります。それでも足での操作なので、ある程度は許容範囲内と思われます。
でも、どうしてもパツパツ感が気になる、我慢できない、という方はマスターシリンダーを変えるしかないです。
■マスターシリンダーの小径化
具体的にはφ1/2(12.7)サイズのマスターを使います。すでにφ1/2を使用していて不満を感じる方は、φ11への変更になります。
■マスターシリンダーの選び方
1/2サイズなら何でもイイというわけではありません。以下の寸法が現在のものと同じでなければ装着できません。
② 取付穴サイズ
③ 平行タイプ/オフセットタイプ
④ プッシュロッドの長さ
⑤ プッシュロッドのネジ径
ぶっちゃけ、こんなの調べられません。なので量販店かカスタムショップに相談するのが一番です。
とりあえず、ここではボクの知ってる情報を紹介します。
■具体例の紹介・1
ZRX1100/1200にカニキャリパーを装着する場合は、ヤマハのOEMブレンボが最適です。
ZRXがキャリパーがφ38に対して、マスターがφ14。ここにブレンボのφ34キャリパーを入れれば当然パツパツ。
そこで使えるのがヤマハのブレンボ
このマスターは取付ピッチ49。ZRX1100/1200と同じ寸法で、ピストンサイズはφ1/2になります。
ヤ〇オクやメル〇リなどでφ13という表記でこのキャリパーを売っているのをみかけますが、正しくはφ1/2(12.7) になります。
■具体例の紹介・2
カスタム頻度の高いゼファー1100、GPZ900Rの場合は、ゼファー400の1/2マスターがオススメです。
なお、ヤマハブレンボは使えません。取付ピッチ49mmは同じですが、オフセット量が異なります。
■具体例の紹介・3
その他、スペックエンジニアリングさんのマスターも有名です。取付穴が長穴になっており、49mmピッチには幅広く対応できる、と聞いております。
■ブレーキホースは純正がオススメ
純正のゴム製ブレーキホースもパツパツ感の対策になります。上図のようにあえてゴムホースを使うファクトリーも増えてます。
とはいえ、キャリパーが変わればブレーキホースの取り回しも変わります。そのまま純正を使うことは難しいでしょうね。
■リヤスプリングキットという方法もあります
弊社のリヤスプリングキットで抵抗を増やす、という方法もあります。
踏力が必要となることでパツパツ感を多少なり軽減できます。まぁ、直接的な解決策ではないですね。
取り付けの向きに注意!
サイズの他に注意するのが、キャリパーのエア抜き位置とキャリパーブラケットの取付方向です。
キャリパーのエア抜きニップルの位置が、ピストンよりも上になる向きで配置する必要があります。bremboのロゴやマークも正しい向きになります。
この件に関してはコチラの記事で詳しく紹介しております↓
【教科書には載ってない】 エア抜きを容易にする方法
①~④のキャリパーはスイングアーム上が正常配置。対して⑤はスイングアーム下に取り付けるのが正解です。よって、キャリパーに合ったブラケットを選択する必要があります。
とはいえ、逆に装着するのが絶対NGというわけではありません。ブレーキの効果になんら変わりません。ブラケットから外してエア抜きをするのがメンドクサイだけです。
まぁ、でも正常配置してれば、カスタム通をきどれますね(笑)
オマケ:HRCのキットパーツがおススメ
個人的におススメなのが、HRCキットパーツのNISSINキャリパー。切削ボディではないのですが、超カッコいい!
ただ、bremboレーシングと同じく取付ピッチ64のM7サイズのため、専用のブラケットを用意する必要があります。装着はちょっと実現的ではないですね。
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今回はここまで。
最後まで見ていただき、ありがとうございます
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