【絶対に錆びないの?】チタン最大のメリットは錆びないこと

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チタンの真実・第三弾:チタンは錆びない!でも実は・・・すでに酸化した状態にある

こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。

チタンボルトが錆びないことは多くの方がご存知と思います。

でも、錆びない理由を知ってる方は少ないのではないでしょうか?

今回はチタンが錆びない理由を説明いたします。

なぜ チタンは錆びないのか?

結論から言うとチタンは・・・

「不動態により外部の影響を受けません」
「不動態により外部に影響を与えません」

つまり、不動態によって外部との関係がシャトダウンされるわけです。

不動態とは・・・

不動態とは金属の表面にできた酸化被膜です。厳密にはこの被膜ができた状態のことを言います。

チタンは空気に触れた瞬間にこの被膜を形成し、常にこの被膜に覆われた状態にあります。

酸化被膜の効果とは・・・

チタンの酸化被膜は様々な溶液や酸に耐えることができます。この被膜があることでチタンは腐食が起きません

また、被膜は中の金属を化学的に絶縁状態にします。※正確には絶縁ではありません。
よって、外部からの影響を受けず、外部へ影響を与えない 状態になります

化学プラントや航空宇宙の分野でチタンが使われるのは錆びないためです。不動態により外部からの影響を受けないためです。

チタンが人体に使われるのはアレルギー反応が起きないためです。不動態により外部へ影響を与えないためです。

そもそも金属の腐食の原因は?

腐食の原因は 酸化 と思う方が多いでは?
実は違います。

酸化は 酸化被膜を形成すること であり、むしろ金属を保護する現象です。

腐食は金属を保護する 酸化被膜の破壊 によっておこります。

そしてこの破壊は、雨水や大気中の水分、汚染物などの影響によっておこります。

ボクなりの例えをするなら、酸化被膜 (不動態) は サランラップです。
サランラップにけば食品は長持ちします。とはいえ、確実に鮮度は落ちていきます。
でも、もし完全密閉でできるサランラップならどうですか?
絶対の破ることのできないサランラップならどうですか?

そう、チタンの不動態はまさにこれ、無敵なんです。

他の金属の不動態は?

アルミ、クロム、亜鉛なども不動態ができます。あとはこれらを使った合金にもできます。

ただし、金属 (元素) によって不動態の強弱は異なります。

アルミの不動態

アルミの不動態は、はっきり言って弱い
そのままではすぐに腐食します。
水分、汚染物の影響を受けやすいということです。

そのため人工的に酸化処理をして腐食対策する必要があります。
その処理がアルマイトなんです。

ただし、アルマイトも次第に効果が落ち、いずれは腐食がおきます。

クロムの不動態

クロムの不動態は強いです。
そのクロムで出来た合金と言えば、ステンレスです。

そのためステンレスは錆びないと言われてます。でも実際はどうですか?
錆びたステンレスって見ますよね?

不動態を破壊するのは、水分と汚染物です。
ステンレスが錆びにくいのは、水分とあらゆる汚染物に強いからです。

そんなステンレス (クロム) の被膜を破壊してしまうのが、塩化物イオン です。

不動態の弱点、それは塩化物イオン!!

不動態の最大の弱点は塩化物イオン?
そんなのどこにあるの?って思いますよね。

たしかに大気の成分には含まれていません。でも、成分にふくまれないだけで大気中にいます。排気ガス、下水、潮風など様々です。

この塩化物イオンが不動態を弱らせます。

チタンの不動態は無敵

唯一、チタンの不動態のみが塩化物イオンに耐えます。正しくは、影響を受けません。

雨水や水分、そして全ての汚染物の影響を受けない。そう、チタンの不動態 (酸化被膜) は無敵!

そしてチタンがさらにスゴイところは、取り付けた 相手の金属も錆びさせない ことです。

この件に関しては関連記事 「チタンは錆びないだけじゃない!」 をお読みください。

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