【レースディスクは市販車に装着できない】
こんにちは、オートバイのカッコ良さを追求するモトロックマンです。
タイトルにもありますが、レースチームが使うディスクは市販車に装着できません。
なぜでしょう?
厚みが違うから?
それもあります。
外径が違うから?
それもあります。
それよりもっと根本的な違いがあります。
レースピッチとは?
市販ディスクとレース用ディスクの一番の違い・・・それは内径と取付PCD。
PCDとは Pitch Circle Diameter (ピッチ・サークル・ダイヤメーター) の略で、取付穴を結ぶ径のことです。
内径、PCDの径、取付穴の径と数
これらが市販とレース用では異なります。
レース専用のこれらの寸法を「レースピッチ」と呼びます。
ちなみにディスクがレースピッチなら、当然ホイールもレースピッチになります。
では、メーカー別にレースピッチを確認してみましょう!
ヤマハのレースピッチ
写真はヤマハファクトリーのYZF-R1。
ヤマハユーザーの方、どうですか?
自分のバイクと比較してみてください。
純正の内径はφ132、PCDはφ150です。
写真はそれより明らかに小さいですよね?
それに取付穴の数も違います。
写真は穴が6点、それを3点で固定してます。
対し、純正は5点固定なんですよね。
カワサキ
次はカワサキレーシングのZX-10RR。
カワサキ乗りの方、見て下さい。
純正は、内径φ80、PCDφ100、取付穴5。
でも、写真は穴が6箇所で取付が3点。
内径、PCDもあきらかに小さいです。
また、穴サイズも見てください。
ディスクボルトはφ10-M8X30
これです👇
φ10の段付きのため、ディスクの穴もφ10になります。
でも写真のディスクはφ8なんです。
つまり段のないM8を使っているわけです。
スズキ
次はヨシムラさんのGSXR1000R。
純正データは、内径φ102、PCD120、穴数6、穴径8、ボルトφ8-M6X21
写真の穴数は同じ6、でも固定は3点。
穴の径がφ10なので、ボルトはφ10の段付きM8を使っているのが予想できます。
ホンダのレースピッチ
最後は、チームHRCのCBR1000RR-R。
CBRの取付部はかなり内側によってることもあり、撮影が困難💦
純正データは、内径φ94、PCDφ110、穴数6、穴径6、ボルトM6X17
写真から穴の状態は確認できませんが、かなり内に寄ってるのはわかりますね。
なぜ取付ピッチが違うのか?
なぜ、市販車とレーサーで寸法が違うのか!?
それは、ホイール軽量化のアプローチの違いと言われています。
レーサーはホイールの中心であるハブを小さくし、スポークを長くすることで軽量化を図ります。
対し純正は、ハブを大きくすることで中空部を増やし軽量化するわけです。
市販車はハブが大きいため、取付PCDも大きくなります。
また、ディスクの軽量化も理由の1つ。
市販車は内径、PCDを広げることでインナーディスクを小型にしています。
ちなみにDUCATIは、bremboを純正採用しているため、純正とレース用が同じ寸法なんです。(違う車種もあります)
なのでレース用が使えるわけです。
合理的ですね。
リヤもレースピッチ
寸法が違うのはフロントだけじゃない。
リヤもフロント同様に、レースピッチが存在します。
もちろん純正よりも小さくなっています。
レース車がリヤディスクもフローティングにできるのは、内径、PCDが小さいため。
市販車は取付部を大きくすることで、インナーディスクを無しにしてるわけです。
合理的かもしれませんが、リヤもフローティングのほうがカッコいいと思うのはボクだけではないです。
市販車もレースピッチにしてほ欲しいものですね。
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今回は以上になります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます!
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